【お先に拝見 試写日記】とにかく熱い! 撮影現場へのオマージュ 「イン・ザ・ヒーロー」
映画の記者会見って、普通は製作発表か完成披露のときくらいのものだ。ところがこの「イン・ザ・ヒーロー」(武正晴監督、9月6日公開)の場合、まだマスコミ試写が始まりかけの中途半端な時期にキックオフ会見なるものが開かれた。武監督のほか、主演の唐沢寿明や主題歌を手がけた吉川晃司らが出席したが、映画を見ていないのに質問はないかと言われてもね。
でも武監督も唐沢もアナログ全開の現場だったことを強調していて、その熱気は痛いほど伝わった。唐沢が「これだけCG全盛の時代に肉体1つで勝負しているなんて珍しいんじゃないか」と言えば、監督は「ラストの立ち回りは2度とできないんじゃないかというくらいいい出来」と自画自賛していて、うーん、これは大いに楽しみだ。
で、期待に胸躍らせて試写に行ったけど、映画愛にあふれたすてきな作品で、大満足でありやした。
何より映画の撮影現場、それも裏方にスポットを当てているのがいい。唐沢が演じているのは、スーツアクターといって戦隊ものなど特撮ヒーローの中に入ってアクションをこなすベテラン俳優の役だ。いつかは名前と顔を出して映画に出演したいと思っているが、与えられた役割には誇りを持っている。
そこにハリウッドを目指す若手人気俳優が現れて、というのはありがちな展開だが、監督の巧みな演出と熱さが伝わる出演陣の頑張りで、見応え十分だった。特にテンポ感が抜群で、戦隊ものの撮影とハリウッド大作の企画が同時進行で描かれるのだが、切り替えが鮮やかで先に先にとぐいぐい引き込まれる。若手俳優のリョウ(福士蒼汰)の大作への出演が決定したときのシーンなど、大勢の出演者がばらばらに動いてセリフもごちゃごちゃしているのをワンカットで見せきっていて、思わずうなってしまった。
Source : http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/140907/ent14090718000003-n1.htm