【お先に拝見 試写日記】橋本愛が体を張った「食」の傑作 「リトル・フォレスト 夏・秋」
主演が「あまちゃん」に出ていた橋本愛で漫画が原作だなんていうから、ありがちなアイドル青春ものかと思っていた。試写に行くのをためらっていたらぎりぎりの最終試写になってしまったが、この「リトル・フォレスト 夏・秋」(森淳一監督、8月30日公開)なる作品、農業と食をまっすぐに見つめた現代人必見の傑作でありました。
舞台は東北地方の小さな集落。沢と森と田んぼに囲まれた古い一軒家に、主人公のいち子が1人で住んでいる。彼女は1人で稲作に精を出し、1人でトマトを露地栽培し、山道でグミやクルミなどを収穫する。それらを1人で料理し、1人で食べる。
まるで独居老人のような生活だが、これを10代の人気女優、橋本愛が演じているというのがミソだ。映画は、彼女が汗水たらして農作業をする姿から手間暇かけて料理する姿、さらにそれらをおいしそうに味わう表情を映し出す。一応、物語らしきものもあるんだけど、彼女が作るレシピを本人のナレーションでじっくり説明しながら、できあがった料理をアップでどーんと見せる。まさに食が主役なんだよね。
このメニューが非常に凝っている。お米を発酵させた冷たいジュースに、取れたての野菜を原料とする自家製ウスターソース、ハシバミの実をペースト状にした「ぬてら」など、実際に作るのは気が遠くなるようなものばかり。アイガモ料理なんて、水田の除草用に飼育しているカモを絞めるところから始めるんだからね。農作業から料理から、すべて体を張って演じた橋本の根性には恐れ入った。
Source : http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/140831/ent14083118000004-n1.htm